沖縄の仏壇 照屋漆器店 ── 時は変われど、変わらぬ想い
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シーミーは、お盆、正月と並ぶ沖縄の三大行事のひとつです。
シーミーは中国から伝わった祖先供養の行事で、沖縄の新暦四月五日頃、中国の暦法で二十四節気の一つである清明(旧暦の三月)の節になると、子孫が墓前に集まって先祖の供養をし、各々の家族に健康を祈願します。
本土では、浄土思想に由来し極楽浄土(阿弥陀如来が治める浄土の一種)は、西方の遥か彼方にあると考えられており、西方浄土(さいほうじょうど)ともいいます)。
そのため、真西に太陽が沈む春分・秋分の日は夕日が極楽浄土への「道しるべ」となると考えられています。
極楽浄土への道を「白道(びゃくどう)」といい、信じて進めば、必ず極楽浄土に至ると言う信仰が生まれ、現在に至っています。
また、昼夜の長さが等しくなることからお釈迦様の教えである偏りのない考え方「中道(ちゅうどう)」を表すとも言われています。
沖縄では、シーミーにそれぞれあり、門中を中心とするものには、モンチューシーミー(門中清明)、カウウシーミー(神御清明)、家庭ではウシーミー(御清明)、シーミー(清明)といいます。
シーミー当日はお墓に出かける前に、その日の朝ヒヌカンとお仏壇が家にある場合は、お仏壇にも「これからシーミーへ行きます」「シーミーを安全に執り行うことができますように」とご挨拶をしてから出掛けます。
沖縄のお墓には、墓地を守ってくださるヒジャイガミ(左神)様がいらっしゃいます。
向かって右側がヒジャイガミ様の鎮座する場所になるので、まずはご挨拶をしましょう。
お供え物として、線香、お花、お茶、お水、お酒の他に祝い用の重箱料理を準備します。
(餅を十五個詰めた重箱を二個、肉やかまぼこ、てんぷら等)
それから雑草や落ち葉を取り除き、墓石についた埃や砂は、水をかけて洗いましょう。
その後布等できれいに拭き上げます。
字彫り部分は歯ブラシを使用すると汚れがよくとれます。
お線香は「香食(こうじき)」と言われ、仏さまのお食事となります。
出来るだけ香りの良いお線香を焚きましょう。
その時に先祖とどういう関係にあるのかを報告して真心を伝えます。
そのあとヒジャイガミ様やご先祖様にお供え物を食べていただいてから、墓前に集まった人々と全員でお供え物を食べます。
このように先祖供養して、先祖を敬うことは、子孫にご利益があると言われていて、昔から沖縄ではシーミーは一大年中行事で盛大に行なってきました。