沖縄の仏壇 照屋漆器店 ── 時は変われど、変わらぬ想い
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ヒヌカンは「火の神」と書いて「ヒヌカン」と呼びます。火の神の他にも「かまどの神」などの名前もある家の中に住む神様です。この神様は家の火(かまど)を司る神様で、家全体を厄災から守り、日々この家で食事を食べる家族の健康を守ってくれる神様であり、天の神々へ家族の報告を行う家の守り神でもあります。
また家(屋敷)には「火の神(ヒヌカン)」の他にも、門の神様やトイレの神様など、多くの神様が住んでいますが、これらの神様へも通してくれる存在です。
「火の神(ヒヌカン)」は、本来、親から子へと代々受け継いでいくものですが、結婚や独立で実家から分家し、新しく家を建てた場合には、「火の神(ヒヌカン)」を新たに仕立てる必要があります。その際には、神様が宿っているとされる、実家にあるウコール(香炉)の「ヒヌカンの灰」を貰って「分家」するのが一般的です。
しかし、近年の住宅事情や時代の流れにより「実家にウコールの灰がない」という話も多くなっています。その際には、神様をお迎えしなくてはなりません。実家などから引き継ぐ「ヒヌカンの灰」がない場合には、「火の神(ヒヌカン)」をお迎えします。一般的に最も多いお迎えの方法は、新しくウコール(香炉)をつくり、灰をいれてこれから「火の神(ヒヌカン)」をお迎えし始める方法です。
置く方向としては、昔から「東向きに置く」や「西向きに置く」などの他に、「家の門」や「玄関と向い合せに置く」などがよいとされていますが、現代では間取りが多様化していることもあり、あまり条件などにこだわらず、手を合わせる気持ちが大事とする考え方もあります。
香炉を中心にして、片側に台湾竹・チャーギ、お水、もう片側に塩、生米、お酒です。手前にはうぶくが3つ置かれます。
(置き方について、いわれが色々ある中で、よくいわれている置き方を記載しています。台所の環境次第で火の神具の配置の仕方が変わりますので、参考にしてください。)
「火の神(ヒヌカン)」へは、毎月1日、15日に手をあわせます。理解して心をこめてすすめていくために旧暦1日、15日の「火の神(ヒヌカン)」への拝みの方法をご紹介します。
線香は12本+3本の15本です。12本を組合し、3本が一番手前にくるようにして一緒に立てます。
・自宅の住所
・旧暦と新暦
・家の主の父の名前、干支、母の名前、干支
・家の主の続柄(長男など)、名前、干支
・父の名前、干支、母の名前、干支
・子の続柄(長女、次女など)、名前、干支
(複数いる場合は上記を繰り返す)
・健康であることの感謝、願いごとへの報告など
・今後の健康祈願や願いごとなど
・御礼
仏壇へのうぶくは2つです。
お茶やお水、お酒、チャーギなどを新しくしたら線香を立てます。
そこでも、お祈りをとなえます。
・自宅の住所
・旧暦と新暦
・自分の父の名前、干支、母の名前、干支
・自分の続柄(長女など)、名前、干支
・健康であることの感謝、願いごとへの報告など
・今後の健康祈願や願いごとなど
・御礼
また、お供えしたうぶくは、おいしく頂くのが基本ですが、男性は食べずに女性が食べた方がよいとされています。火の神は女性がお祈りする神とされていますが、家の繁栄を願うのは誰もが思うことです。家の主でも、子供達でも、そこに関係がある人は手をあわしお祈りすることで、愛知ある家庭を築くことができると考えています。